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熱中症対策義務違反による罰則とは
2025年6月から企業における熱中症対策が法律で義務化され、罰則も設けられました。
本記事では、法改正の背景や罰則の種類について解説。企業がとるべき実践的な対策についてもチェックできます。
法改正の背景
2025年6月1日から、労働安全衛生規則の改正により職場での熱中症対策が義務化されました。その背景には、地球温暖化による夏季の気温上昇に伴う、職場での熱中症増加があります。
厚生労働省の資料によれば、熱中症での死亡災害は高止まりの状態にあり、とくに屋外作業において多く発生しています。
この原因として、初期症状の放置や対応遅れが考えられることから、国は、適切な対策の実施が必要であると判断し、今回の法改正に踏み切りました。
※参照元:(PDF)厚生労働省公式サイト(https://www.mhlw.go.jp/content/11303000/001490911.pdf)
※参照元:(PDF)厚生労働省公式サイト(https://www.mhlw.go.jp/content/001476821.pdf)
罰則の概要
今回の法改正による熱中症対策を怠った場合、労働安全衛生規則違反として50万円以下の罰金が科される可能性があります。
また、従業員が熱中症による健康被害を被った場合、安全配慮義務違反として民事上の責任も問われるおそれも。
さらに、重大な労働災害が生じた場合には、企業名の公表や業務停止命令といった行政処分を受ける可能性もあるでしょう。
※参照元:三井住友海上 MSコンパス(https://mscompass.ms-ins.com/business-news/heatstroke-counterplan/)
※参照元:freee公式サイト(https://www.freee.co.jp/kb/kb-healthcare/heatstroke/#content3)
罰則の種類
上で説明したとおり、今回の法改正による熱中症対策義務は、罰則付きの法的義務です。以下に、具体的な罰則の内容について、種類別にまとめました。
- 刑事罰…法改正による熱中症対策義務に違反した場合、労働安全衛生法22条2号違反として、事業主には「6か月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金」が科される可能性があります。
- 行政処分…労働基準監督署からの指導・是正勧告の対象となり、改善が見られなければ、作業停止命令や建設物の使用停止命令等を受ける可能性もあります。重大な労働災害が発生した場合などには企業名の公表が行われることも。
- 民事責任…十分な熱中症対策を怠った結果として労働者が死亡したり重篤な症状を負ったりした場合には、安全配慮義務違反として民事上の責任も問われるおそれもあります。
※参照元:三井住友海上 MSコンパス(https://mscompass.ms-ins.com/business-news/heatstroke-counterplan/)
※参照元:freee公式サイト(https://www.freee.co.jp/kb/kb-healthcare/heatstroke/#content3)
企業がとるべき
実践的な対策とは?
企業が取り組むべき具体的な熱中症対策について、以下にまとめました。
WBGTセンサによる
常時モニタリング
WBGTセンサを用いた作業環境の定期測定・記録が推奨されています。作業開始前・作業中に測定し、基準値を超えた場合には作業中止や軽減措置を講じることが必要です。
作業員ごとの
体調・環境データの記録
各作業員の健康状態を把握し、個人に応じた健康保持増進対策を実施する必要があります。出勤時や作業前の体重・体温測定、体調チェックシートなどで客観的に体調を把握する習慣づくりのほか、生体情報を測定・検知できるウェアラブルデバイスなどの導入も有効です。
危険レベル検知時の
自動アラート・管理者通知
WBGT値や作業員の生体情報に異常が検知された場合には、即座に対応する必要があります。WBGTセンサやウェアラブルデバイスを導入する際には、検知時の自動アラートや管理者通知など、異常を早期発見・対応できる機能について確認しましょう。
教育・記録・改善を
一元管理する仕組みづくり
有効な熱中症対策を継続的に実施していくためには、客観的なデータに基づく分析と改善を行うことが不可欠です。また、熱中症対策に関する教育・研修も欠かせません。こうした取り組みを一元的に管理できる仕組みづくりが重要となります。
熱中症対策システムで
罰則リスクを“根本から回避”
熱中症対策を正しく継続的に行い、法令遵守はもちろんのこと従業員の安全をしっかりと守っていくためには、従来の現場頼り・感覚頼りな対策ではなく、より適切かつ効率的に対策が行える「熱中症対策システム」を導入するのがおすすめです。
熱中症対策システムを活用することで、以下のようなメリットが期待できます。
- 「測る」「記録する」「警告する」を
自動化…熱中症対策システムには、生体情報やWBGTといったデータの、「計測」「記録」「異常検知時の警告」を一貫して行ってくれるものが多くあります。これらを自動化できることは、システム導入の大きなメリットです。
- 労基署への説明責任や報告資料も
スムーズに…熱中症対策システムのなかには、計測・記録したデータに基づく労基署への説明・報告資料等をスムーズに作成できる機能を備えたものも多くあります。
- 安全管理体制の“見える化”により
企業の信頼性向上…熱中症対策システムの導入により企業の安全管理体制を“見える化”することによって、社内外への信頼性向上も図れます。
企業の安全文化をつくり、従業員と企業の未来を守るためにも、ぜひ熱中症対策システムの導入を検討しましょう。
罰則回避だけでなく、
安全文化をつくるために
熱中症対策システムの導入は、法令遵守により罰則リスクを回避できるだけでなく、従業員の健康管理により高パフォーマンスの発揮を促せることで生産性アップを図れるほか、熱中症による医療費や労災補償費用の支出抑制にも貢献します。
また、 従業員を大切にする企業として社会的評価の向上にもつながるものであり、法令遵守・安全経営・信頼向上の3つを実現できるものと言えます。
つまり単に法律を守るというだけでなく、従業員の健康と命を守ること、また労働災害への対応や企業イメージ低下といったリスクから企業を守ることにもつながるものであり、従業員や企業が「守られる」ための投資とも言えるでしょう。