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職場の熱中症を防ぐ休憩所の基準
こちらの記事では、熱中症予防に向けた休憩時間の目安や休憩所の整備について解説しています。
WBGT(暑さ指数)基準値から読み解く休憩時間の目安
熱中症を予防するには、WBGT(暑さ指数)と作業強度に応じ、適切な休息時間を確保することが非常に大切です。「身体作業強度に応じたWBGT基準値」によると、例えば身体作業強度が「中程度(継続的な頭と腕の作業など)」の場合、WBGT基準値℃は、暑熱順化できている人は「28」、暑熱順化できていない人は「26」とされています。
また、基準となるWBGTについて把握するには、現場の環境に合ったJIS規格に適合した計測器を用意し、点検を行うことが必要となります。
休憩時間の目安
| WBGT基準値からの超過 |
休憩時間の目安(1時間当たり) |
| 1℃程度超過 |
15分以上 |
| 2℃程度超過 |
30分以上 |
| 3℃程度超過 |
45分以上 |
| それ以上超過 |
作業中止が望ましい |
参照元:職場における熱中症防止のためのガイドライン 別紙(https://jsite.mhlw.go.jp/osaka-roudoukyoku/content/contents/002605654.pdf)
休憩所に求められる具体的な設備・環境条件
身体冷却設備と飲料の備え
クーラーや扇風機など、WBGT値を下げるための設備を設置することが必要です。また、休憩所の整備も重要です。休憩中に体を冷やすための氷や冷たいおしぼりなどを用意するほか、飲料水や塩飴なども設置することで、より熱中症の予防につながることが期待できます。休憩中には、喉が渇いていなかったとしても自分で気づいていないだけという可能性も考えられます。そのため、定期的に水分や塩分をとれるように休憩所に飲料を備えておきましょう。
足を伸ばして横になれる広さの確保と健康管理設備
熱中症を防ぐには、適切に体を冷やすことが大切です。そのためにも、足を伸ばして横になれる広さを備えた休憩場所を確保することが大切です。また、体温計や体重計といったように、健康について確認できる設備を置いておくことが推奨されています。
また、当日の作業開始前には作業者の健康状態と暑熱順化の状況等の確認を行います。当日の作業前に当日の朝食をしっかりと食べてきたか、睡眠不足ではないか、前日に多量の飲酒をしていないかなど、健康状態の確認を行います。さらに、管理者は入職後1週間の作業者や、休暇などにより熱のばく露から4日以上離れていた作業者を把握しておき、作業時の健康状態に特に配慮することが必要といえます。
インフラのない屋外現場での代替策
建設現場など電源や冷房室を確保するのが難しい場合には、現場の近くに移動式の日よけネットを設置して休憩所として使用するなどの対策が考えられます。また、日差しを防ぐために遮光ネットを設置するという方法もあります。
異常時に休憩所を救護スペースとして使う場合
万が一熱中症の恐れがある体調不良者を発見した場合には、作業を離脱させて身体冷却を行う必要があります。この時には、休憩所を応急処置スペースとして使用するケースも考えられます。このような場合には、熱中症が生じた疑いがあることを他の作業者が発見した場合、その点について報告をするための緊急連絡先の体制を整えておくことも必要です。
まとめ
熱中症防止のためには、休憩所の整備によって、必要な時にしっかりと休憩できる環境づくりを行っておくことが大切です。ただし、建設現場など冷房室を確保することが難しい場合には、移動式の日よけネットの設置によって休憩所として利用するなど、現場に合わせて工夫する必要があります。